剱岳の案内人宇治長治郎



映画 『剱岳・点の記』 で、
香川照之さんが演じた『宇治長治郎』の像です。

立山黒部アルペンルート
立山山麓の一角にあります。

彼は、明治40年(1907年)7月、
日本で最初に剱岳(つるぎだけ)を測量した
柴崎芳太郎剱岳測量隊の案内人をつとめた
影の立役者です。

しかし、その時の記録を書いた「越中剱岳先登記」には
宇治長治郎の名前はまったく記されていないとの事です。

それは、彼の信仰心から、
聖地である剱岳に登ったということを
記録されるのを良しとしなかった、
という説もあるようです。

それでも、誠心誠意で案内をし、
クルーから絶大な信頼を得ていたようです。



彼を知る人は


「性質が温厚で、
人と争うといった風なところは微塵もなく
いつもにこにこして、
それでいて難場へ来ると異常な能力を発揮する男だった。」


と評しているそうです。


像の傍らの石碑にも、そのようなことが刻まれていました。
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映画を撮影を記念して建てられた宇治長治郎の像は、


立山らいちょうバレースキー場の一角で、
剱岳を優しく見守っているようでした。