長野県遠山郷「霜月祭り」と「かぐらの湯」

matsusaku2006-12-04


12月3日、長野県南信濃村遠山郷(とうやまごう)に行ってきた。
目的は、日帰り温泉かぐらの湯と鹿肉料理と霜月祭りだ。
浜松市街から国道152号を延々北上し、浜松市の北端水窪町を通り《国盗り合戦》で有名な長野県との県境『兵越峠(ひょうこしとうげ)』を越え遠山郷まで約2時間半。

【観音霊水】
まずは、名水として最近注目されている『観音霊水』を汲みに、曹洞宗のお寺盛平山龍淵寺に行った。
お寺の脇から湧き出る観音霊水は、水温14.5度の弱アルカリ性のやや硬水で、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、炭酸水素イオンの濃度は、環境省選定の名水100選より、2倍以上も高いという検査結果が出ている。
便秘やダイエット、カルシウム補給にいいらしい。
というわけで、浄財を施し、もって来た容器に移しいただいてきた。
すぐ横の、遠山郷土館和田城で、霜月祭りのパンフレットをもらってきた。



【星野屋】

おなかもすいたので、朝食をとるべく下調べしておいた『星野屋』へ。
ここは、鹿・猪・熊などの肉が堪能できるらしい。
注文したのは満腹コース3,150円。
猪鍋が煮えあがるまで少々時間があったので館内を見物。
地下に降りると、鹿・熊・猪・ムササビなどの剥製が50点以上だろうか展示してあった。


料理はネットで調べていった満腹コースの内容は違っていたが、地元ならではの山肉料理で満足だった。
ちなみにその内容とは、
1.地元の冷奴(ピリカラ醤油のたれがおいしかった
2.ジャガイモのゆず味噌かけ
3.鹿肉のメンチカツ(揚げたてにソースとマヨネーズが絶妙にマッチ。油分も少ない)
4.鹿肉のステーキ(こちらもヘルシー。油分は殆ど無いのにやわらかい。自家製ブルーベリーソースに☆☆☆星みっつ)
5.猪鍋(野生って感じだが食べやすい。大根・ごぼう・玉ねぎ・長ネギ・こんにゃくなど具沢山。味は甘めの醤油味)
6.白いご飯
7.味噌汁
8.香の物
という訳で、その名のとおり超満腹。ビールなど頼んだら食べきれない。



【かぐらの湯】

腹ごしらえもしたので、次はゆっくりと温泉につかるため『かぐらの湯』に。
ここは、もう10回以上来ているだろうか。
お湯は、ちょっとしょっぱいナトリウム・カルシウム塩化物温泉。
源泉温度で43度あり飲用もできる。
石作りの露天風呂が気持ちよく、そこから見える近隣および南アルプスの山々の景色がすばらしい。
風呂を出たあと少し休憩して、夜に見に行く霜月祭りをやる熊野神社へ下調べを兼ねて行ってみた。
車で4〜5キロ行った場所だ。
氏子の人たちだろうか、薪で釜の湯を沸かし湯立て神事の準備をしていた。
神事は13時からやっているのだが、21時過ぎが一番盛り上がるということなので、もう一度街に戻り時間をつぶした。



霜月祭り】
遠山郷霜月祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されている。
起源は江戸時代初期とされ、伊勢神宮系の湯立て神事と一家断絶になった遠山氏の霊を鎮める意味があるらしい。
湯立て神事は、1年のうち一番日照時間の少ない旧暦11月(霜月)は生命力が弱まる月だという考えから、神々を招き、お湯を献上し神楽を奉納し、神の息のかかったお湯を浴びることによって人間の魂を蘇生させるという意味があるらしい。

また、宮崎駿監督がテレビでこの祭りを知って影響を受け、八百万の神々が湯治にやってくるという「千と千尋の神隠し」のアイデアを思いついたのだそうだ。


さて、夜9時近くなったので車で小道木地区の熊野神社に向かった。
気温1度、外は十三夜(満月の二日前)の月明かりに照らされ、街灯がなくても結構明るい。
境内に入ると、社の中の釜で湯を沸が炊かれていた。
壁には奉納された品々の目録が貼り出されていたので、僕も些少ながら施しをしお神酒とお札をいただいた。
社(やしろ)内では神事や舞が次々と行われ、10時半ころ面を付けた神々の登場し、盛り上がった。
まだまだ、続きそうだったが時間も遅くなったので、11時半ころ中座して自宅ヘ向かった。
家に着いたのは、2時過ぎだった。