遠州七不思議(桜が池のお櫃納め)

matsusaku2006-09-26

暑さ寒さも彼岸まで・・・
とはいっても日中27℃、まだまだ汗ばむ秋分の日。
御前崎市の桜が池で、遠州七不思議のひとつ「お櫃納め」があると言うので行ってみた。


浜松を出て袋井を過ぎ掛川あたりに来ると、反対車線はめちゃ込み。
そういえば、今日は嬬恋で「たくろう&かぐや姫INつま恋」の野外ライブ。あとで新聞見たら35,000人動員したそうだ。




で、桜が池のお櫃納め(おひつおさめ)とは何ぞや。

簡単に言うと、赤飯を入れたお櫃を池に沈めると木で出来ているのにお櫃が沈んでしまい、3日〜10日くらいして空っぽになって浮き上がってくるというもの・・・。
奇祭として静岡県指定無形民俗文化財になっている。
なぜお櫃を沈めるかはこちら↓
http://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/05/05_kankomap/01_sakura.html


まずは、そのルーツをたどるべく菊川の応声教院というお寺に向かった。
興味があったら応声教院→ http://jodo.or.jp/footprint/09/


寺の門前の駐車場に車を止め山門へ向かう・・・
途中の道端に真っ赤な彼岸花が列を成している。
中にはアスパラのように伸びて花が咲く前のものや、白い花を付けている彼岸花もあった。
お彼岸というと咲く彼岸花も、不思議といえば不思議だ?



重要文化財の赤い山門をくぐっ・・・・ろうとすると

「菊川深蒸し茶の試飲はいかがですか?」
と、昔お茶娘たちのサービスが・・・

重要文化財山門の真下、というかまさにその中、
日陰の涼しいところで振舞っている。

・・・「けっこうな、おてまえで(-_-;)」



境内の中を進むと、本堂左脇に『のんべえ地蔵』とやらが・・・。


お酒が好きで亡くなった父親を供養するために、息子が建立したのだとか。
ちなみに、外の木枠は酒樽だそうです。


僕にはあまり関係ないが・・・
お賽銭をあげ、ねんごろにお参りして来た(-.-)namu


また、少し進むと右には石造りのお茶の実の中につくられた「お茶地蔵」
蛙の石像と小便小僧がセットで「蛙のツラに小便」
そういえば山門の前は狛犬ではなくて、1対の蛙の石像だった。


と、ありがたい??ものばかり。
確かに、有難い(アリ・ガ・タ・イ)

800年以上続く浄土宗の古刹である。
最近は不謹慎にも、珍スポット・B級スポットのホームページに紹介されていたりする。



本堂では、お彼岸ということで檀家の人たちが住職の説法を聞いていた。
僕は受付に行って、今年から集めだした御朱印をいただいてきた。


次、車の乗って30分くらいで桜が池へ。
地元の青年団が、秋祭りなどに使う、緑色に塗った竹に桃色に染めた紙の花を5個くらいはさんだヤツ(正式には何ていうんだろう)を片手に呼び込み。
「駐車場こちら!1日500円で〜す。」
「んじゃ、1日。」
「ありがとおぁ〜〜っす!!」



かなりの人出だ。テキヤも出ている。
池のほとり、池宮神社で神事をしていた。
体を鍛えた若者が7人、ふんどし一丁で待機している。
1週間くらい前から、みそぎをして今日に備えるということ。
池宮神社遊泳団というらしい。



1時半頃次々と池の中へ・・・・
反対岸におひつがあるらしく、立ち泳ぎで持ちに行く。
Uターンして真ん中あたりまで戻り、小櫃をくるくると回し池に沈める。
遊泳者の顔は出ているので、1mくらい沈めるだけだろうか・・・

すぐに泳いで次のお櫃をとりに行くのだが、沈めた小櫃が浮いてこない???
周りでは、お櫃に仕掛けがどうの・神様の力がこうのなどとささやいている。
が、真相は池の中。


そんな感じで、7人が合計83個のお櫃を沈めた。
だいたい、毎年このくらい沈める(奉納する)そうだ。
それが800年続いているというから不思議だ???

この桜が池は、長野県の諏訪湖とつながっていて、諏訪湖にお櫃が浮き上がったことがあるという伝説もある。


また、桜が池の池宮神社を信仰する『桜構』という団体があり、バスを貸切って見物に来ていた。
テレビ・新聞などの取材も来ていて、賑わっていた。


はじめてきたけど、沈んだお櫃の行方が気になる祭りだった。